卒業式


朝起きると、隣の中学校は卒業式だった。

ぼくの大学でも卒業式があった。

日本中で卒業式だった。


サークルの部室で卒業生を待つ。特に話したいこともないけれど、部室に誰もいないのも悲しいので、グダグダしていた。

結局あの年代は仲が良いんだなと感じる。みんな部室に来るし、写真を撮る。ぼくには来年こうなれる気がしない。人知れず来て、帰るのではないか。


こういう節目節目においてサークルとか研究室とかのコミュニティは役目を発揮するのだろう。

なにかを終わらせ、つぎにつなげることを確認させる。そんな機能がある。

物事は必ずしも淡々と進まない。物語を求める。