自転車で走る

 

ことしの連休は長いので、宗谷岬まで自転車で行ってきた。テントと寝袋と食料を積んで、野宿で過ごした。

 

本当は目的を持たず、ただ旅をすること、ただ走ることを充実させたいと考えていたが、結局は、本当にただ走るだけであった。それが充実ということなのかもしれない。

したがって、どこかに立ち寄るということは少なかった。走りながら見、走りながら撮り、走りながら考えた。自転車にひとたびのってしまえば、止まることはない。止まりたくないのだ。日に150キロ以上は走った。

 

走ることだけの旅だったので、風が大きく影響した。追い風は気持ちよく、横風は恐ろしく、向かい風は地獄であった。風の影響を非常に大きく受けるのが自転車なのだとわかった。

考えてみれば、風の影響を受けないものなど、水中のスポーツくらいなのだが。

 

ただ走るだけの旅だったが非常に充実した。

路肩の行者にんにくも採取した。

道の駅にもよく寄ったし、セコマにもお世話になった。

旅は楽でも苦しくも刺激的なことに変わりはない。旅人は自由で、旅人が自由にする。