2014年フランス旅行

フランス4日目


今日は単独行動の日である。しかし、おきるのがだるくて、結局朝ごはんとかは兄妹と一緒に遅くとり、ホテルを出たのは10時頃であった。近くで自転車を借り、適当にセーヌ川に向かった。リヨン駅を通り、セーヌ川を渡ると、その河岸をズンズンいく。そして、適当なところ、ポンヌフあたりで降りる。途中、アラブ世界研究所に寄った。展示品や展示方法が圧倒的に美しかった。最後にアラブ音楽を五人の奏者がそれぞれの楽器で奏でている五つのスクリーンが合わさったものがあったのだが、五人のうち三人だけしか弾かないこともあるし、一人しか弾かないことがあり、其の間、ほかの四人がボーっとしているのがかなり面白かった。お土産は買わなかった。ところで、欲しいときにベルブのステーションはないもので、あたりをウロウロして探した。河岸には屋台が出ていた。そこでユニークなサイコロを二つ買う。誰かへのお土産だ。

南に向かって歩いていく、どんどん歩く。途中リュクサンブール公園を抜ける。とてもいい公園だった。池で小さいヨットを浮かべて遊ぶ子供たちがたくさんいて、なにかと思ったらそういう商売らしかった。ただ、その中に混じっておじいさんが大きいヨットを操縦しているのが面白かった。

その後、自転車をまた借り、カタコンブの前に着く。長蛇の列だ。ちょうどロータリーを一周している。喉がかわいていたので近くのスーパーで水を買い、並ぶ。あまりに暇なので記録を書いているのである。

結局、二時間半は並んだか。トイレを心配していたが、なんとかなった。フリーセルなどして暇を潰すしかなかった。そして、カタコンブだ。8ユーロ。かなり良かった。まず、螺旋階段をどんどんおりていく。けっこう深い。地下鉄よりさらに深く。そこには、はじめに展示があって、カタコンブの情報が書かれていた。そこらへんはとばした。ズンズン進む。洞窟っぽい感じだ。徐々に寒くなってきた。といっても涼しい程度だが。そして、それが数百mあり、その後、きた!骸骨の山だ。なんというか、本当にはるか昔死んだ人の骸骨が山ほど!あった。頭蓋骨とか大腿骨は思ったよりも重くない。木でできてるみたいだ。おそらく乾燥しきってるからだが。

おっかなびっくり進む人たちがまばらにいて、僕はズンズン進むので、すぐ一人になってしまった。周りが骸骨の山、まるで洞窟の中にいると、ちょっと怖い感じだ。あるブログにおいて、ここに一人で五時間いるの5000ユーロもらっても無理といっていたが、余裕である。そんなんでもないだろう。閉じ込められるのは嫌だが。あまり怖く感じない自分にがっかりしてしまった。感性の問題か。とにかくズンズン進む。途中水が滴る場所などありける。そして終わる。またただの通路を進み、螺旋階段をのぼりのぼり、普通の道に出る。目の前にお土産屋さんがあったが、ドクロばっかりでうんざりした。もう見飽きたのである。

そこから、大きな通りへ出て、メトロの近くの公衆トイレに並んだ。この時点で時計は4時を回っており、ルーブルが6時までだとすると、あまり時間がなかった。トイレを済ませたら、すぐに自転車に乗り、爆走する。今日は自転車と徒歩で移動しようと心に決める。物語的思考である。これが旅を豊かにする。

ルーブルの手前の橋の手前で降りる。急いで、ルーブルまでいき、入り、ミロのヴィーナスを目指す。もうそれとギリシャ彫刻しか見たくなかった。中は暑かった。ミロのヴィーナスにたどり着いたとき、鼻血が出た。暑さからか、ヴィーナスに興奮したのか。両方か。ヴィーナスのお尻などを鑑賞しつつ、ルーブルを去る。どうも僕の頭の中にはエロしかないらしい。ルーブルを出て、パリの北にあるエロチズム博物館を目指す。今度は地下鉄を使おうと思ったが、なんと!フリーパスをきのうのズボンのポケットに忘れていた。仕方ないので、自転車でまた爆走する。しかし、自転車で壊れかけていた。途中で自転車を交換しようとすると、どうもすぐは使えないらしい。二分間だろうか。表示には19時まで使えませんとある。ようわからんし、待つのも嫌なので歩き出した。地下鉄二駅分である。ちなみにいい坂だった。なぜか雰囲気がだんだんすさんでいく。すさむというか、なんというか、わかるでしょ。あの感じ。気付くと前方にムーランルージュの風車が見えてきた。なるほど。そういうことか。やけにマッサージ店が多いはずだ。そして、ムーランルージュの周りにはセックスショップがたくさんあった。観光地ゆえな子連れの家族もいる。どういう会話になるのだろうか。まったく不思議である。僕はエロチズム博物館に入った。ミュージアムパスを出すと、ここは国立じゃないからダメだと言われた。確かにそうだ。笑って6ユーロ払った、展示はかなりユニークだった。ギリシャの壺の赤絵がそれだったり、アフリカの木の人形がそれしてたり、日本の春画もあった。また、セックスビデオをたんたんと流し続けるテレビもあった。不思議な感じだ。エロくない。たくさんのエロい絵画と写真、作品があった。また最上二階は日本の特集だった。さすがである。エロい写真のお土産を買い、博物館を出た。

雨が降りそうだった。近くのスーパーでコカコーラとフリスクを買った。喉をうるおす。このとき、すでに6時半ほどだ。兄妹がどう動いているかわからないので、ホテルに帰ろうと思う。自転車を借りる、と同時に雨が降り出す。まじかよ、爆走する。途中で止む。そして走り続ける。そこからホテルまでかなりの距離があった。しかし、下り坂なのと、自転車専用道路のおかげで、ほぼノンストップで走り続けることができ、なんとか25分後には返すことができた。そこから歩いてホテルの前までいく。しかし、メールの返事がないし、ホテルにまだいなさそうなので、雑貨屋などで、ゲームとかタバコとかのお土産を買い、スーパーで0.4ユーロのフランスパンと山盛りサラダとスモークサーモンと2ユーロのチーズ、あと一番安いワインを買って帰った。全部で10ユーロほどだった。

ゆうりちゃんからメールで、8時に帰るから一緒にご飯食べよう的なことをいってきたが、ちょうど買ってしまったので、その旨を伝え、君たちも買いたまえと言う。ホテルには8時まえに着く。しかし、彼らは8時半過ぎに帰ってきた。そして、ゆうりちゃんへのメールは届いておらず、彼らは初日のカフェで食べる気だった。結局僕はひとりでかなりの分量の夕ご飯を食べた。でも昼飯たべそこねたし、よかった。ワインもうまいし、全部安くてうまかった。サーモンだけは安くないけど。いまはこの食事をとりながら記録を書いているのである。彼らの帰りが遅い。もう22時20分である。彼らにはエロチズム博物館に行ったことは黙っていようと思う。ぼくたち家族はムーランルージュのような町を一緒に歩くことは難しいだろう。

今日はかなり歩き、走った。そこで思うのはパリという街の素晴らしさだ。観光客には面白いだろう。どの路を通っても歴史ある街並み、腐る程あるカフェ、なんでもあり、フランス語が使えなくても簡単に買える。物価だけが難点だが。これと比べて東京の良さはなんなのだろうか。難しい。コンビニと自販機の数ならまさっているが。